Gibson Grabber Bass
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ベース
70年代ギブソンのベースを売上の面で支えたグラバー・ベース。姉妹機のG3やリッパーと比較してもお値ごろな価格設定で、フェンダーの良いライバルになれた楽器のひとつです。正式名称は Grabber G1 ですね。ロッドカバーには THE GRABBER と書かれています。
本機はジョイント・ポケットのスタンプによると1976年製であると考えられます。シリアル番号的には1970~72年であるようですが、そもそもグラバーは73年スタートであること、74年にナッシュビルに工場が出来、残されたカラマズー工場の製品はそれ以前の体系のシリアル番号を継続使用してきたようである事、などを踏まえると、こういう事も普通にありそうです。ちなみにポットデートは74年末製造のCTSでした。
状態の良好な個体で、各部調整機構はキチンと機能します。年式の割にはきれいな個体と言えるでしょう。ジョイントポケットのネジ穴からボディにクラックが見られます。しかし、グラバー・ベースのネック・ジョイントは木ネジではなく、ネック側に雌ネジが埋め込まれている構造なので、このクラックは無視してしまっても良さそうです。
ボディ材は、アルダーにもメイプルにも見える木材ですが、このナチュラル・サテン・フィニッシュは、基本的にアルダー材であるようです。しかし、微かにフレイムが浮かぶ本機はメイプル材の可能性が捨てきれません。ここまで結構例外があった本機なので…といったところです。
音色は良いですね!実にロックっぽい楽器です。本機の特徴はもちろん、スライドするPU なのですが、それがとても有機的に機能するのは、この楽器の基本設計が素晴らしいからだと思います。ちなみにデザイナーは、ブルース・ボーレンとエドワード・クラインのふたりです。
グラバー・ベースは、ギブソンという老舗がフェンダーを意識しながら作った楽器です。ライバルの何を見、何を感じて最終的にこうなったのかを考察しますと、そこにギブソンの良心とか、精神を見出せたりします。本機は状態が良いので、そうしたものをより強く感じさせる良個体だと思います。
オリジナル・ハードケース付属。