1988年9月6日製、ミディアム・スケールの新製品として登場したばかりのRBX。当時定価は、65,000円の品。シャーベルとかジャクソンのギターが一世風靡しており、その影響が色濃い頃の製品で、ビリー・シーンがヤマハのベースの人気を牽引し出した頃の商品ですね。アティテュードと、その廉価版が発売されるまでは、RBXシリーズはヤマハのロック系の主力でした。
本機はそんなRBXを大胆に改造した楽器で、なんと、ケーラーのトレモロと、サドウスキーのピックアップとプリアンプがインストールされています!おそらくこの3アイテムだけで、楽器本体価格を上回ってしまうであろう改造品になります。3つ買ったら本体ついてきた!くらいの話だと思います。いずれもプロの手によるインストールと思われ、特に不具合は見られません。アーム付きのミディアム・スケールのベースとして、きちんと機能します。各部調整箇所も概ね機能しました。ケーラーのインストールにあたり、ネックの仕込み角が必要となったと思われ、ネックは外しておりませんが、おそらくシムで調整してあります。それもあってミディアム・スケールの楽器ですが、楽器のテンション感は強めです。でもネックは良く耐えており、ロッドの余裕も多少はある、といった状況です。当時的には廉価グレードですが、さすがに日本製!現在のそれらよりもずっとタフなのかもしれませんね。
ヘッドのヤマハのロゴは消えてしまっています。パール・ホワイトのボディは全体的に黄ばんでおり、打痕その他も幾つか目立つものがあり、年式なりの使用感と言えます。
当然ながら、音色はかなりパワフルで、ミディアム・スケールを感じさせません。バスウッド・ボディもあり 3.54kg と非常に軽量なので、取り回しの良いコンパクトでパワフルな楽器をお探しの人にオススメです。

汎用ソフトケース付属。