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KRAMER DMZ5000

販売価格(税込):
250,000
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ベース
1979~1980年製の DMZ-5000 です。
80年代の HR/HM で一世を風靡した クレイマー・ブランドのギターですが、70年代後半はかなり路線の違う アルミ・ネックのギター を製造していました。そもそもアルミ素材をネックに使用した楽器を製作していたのは、トラビズ・ビーンという人が作った同名の会社で、ゲーリー・クレイマーはそこの営業担当者でした。とある取引先の楽器店に デニス・ベラルディという人物がいて、その人は、アルミ・ネックのポテンシャルをもっと活かすアイディアを幾つももっていたので、クレイマー氏を説得し、トラビズ・ビーンから退社させて、クレイマー・ギターを立ち上げました。その後投資会社や、ノーリン・ミュージック(当時のギブソンの親会社)の副社長だった ピーター・ラプラカを迎え、会社は急成長するのですが、当のクレイマー氏は1年ほどで退社してしまったそうです。ちょっと興味深いエピソードですね。

当初アルミ・ネックの楽器は、特定の音楽ジャンルに特化したものではなく、ロックでもカントリーでもジャズでも、ステージでもレコーディングでも、といった趣旨で設計されました。デザインは純粋に美しさを追求したもので、尖っているのにも特定の意図はまだありません(笑)。
ベラルディ氏による鍛造アルミニウム製「T」ネックは特徴的で、ネック裏面に当たる部分は木材が接着されており、指板は「エボノール」と呼ばれるフェノール樹脂の指板でした。ネックは、当初見込まれていた程の信頼性が得られず、トータルで10年程作り続けられますが、81年ごろから数年の併売期間を経て、通常の木製のネックに戻ります。そして丁度その前後、ヴァン・ヘイレンと出会う〜ことになる訳です。なんとラッキーな会社なのでしょう!

「T」ネックの音色は大変分かりやすく、ハイ・スピードで、ロング・サスティン、非常にブライトなサウンドです。反りづらく、デッド・ポイントが殆ど気になりません。音色は大変進歩的で、素晴らしい一面があるものの、しかし一旦反ってしまうと、修正は困難で、普通のギター職人には全く手に負えないという事で評判を落とす事になりました。故に本機のようにキチンと整って問題の無い「T」ネック付きのクレイマーは、貴重で価値の高いものになります。

本機 DMZ シリーズは、文字通りディマジオPU を搭載したことによる命名で、79年に登場したややロック向きの新製品です。モデルPJ は共にハムバッキング構造であり、2つのミニ・スイッチは、それぞれのPU の直列/並列 切替です。
一見シンプルですが、良く考えられており、トーンバリエーションはかなり広く、本当に色々な音が出せます。明瞭な音色は、「T」ネックによるところも大きく、ポテンシャルの大変高い楽器です。コンディションの良い個体は、もっと再評価されるべき楽器だと思います。

この個体の「T」ネックですが、裏面の木部とアルミの間には微かな段差があります。これは経年変化による仕様で、これの無い個体は見た事がありません。フレット面はすり合わせにより、ハイポジションのフレット高はかなり低くなっていますが、通常演奏に問題はありません。このすり合わせにより、ネックは、かなりストレートが出ていて演奏性もサウンドも良好です。製造後45年を経過した事を考慮しますと、美品と言える個体です。ナチュラル・フィニッシュが多く、黒は比較的珍しいですが、ナチュラル同様に、ラミネート・ボディになっています。

そして、オリジナル・ハードケースも付属。信頼性の問題から一時中古価格が下落し、扱いが粗雑になった時期がありますので、このようにハードケース付の個体はとても貴重と言えます。

弾けば驚きのポテンシャルです!
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