Tune TWB-10
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ベース
チューン のいわゆる "ナルチョ・モデル" 10弦です。厳密にはご本人所有のシグネチャー・ベースは、赤いカラーでセットネック・モデルの「アカテン」でありますので、本機のような 白いボルトオン・モデルはシグネチャーとは異なるのであろうとは思います。ですが仕様の特殊性から "ナルチョ・モデル" と言っても異論を挟む人は殆どおられないであろうと思います。
鳴瀬喜博は、80年代からのベース小僧にとっては、海外の最新のベースをいち早く入手、そのサウンドや可能性を明示してくれるエバンジェリストであり、憧れの人でした。アレンビックやスペクターのサウンドを初めて聴いたのが鳴瀬さんだった、というベーシストも多い事でしょう。80年代半ばから自然な流れの中で チューン とのコラボレーションが増えていく訳ですが、そうした中でも「複弦」のベースは、その後の氏のトレードマークとなっていく訳です。
12弦ギターのベース版、或いはマンドリンのベース版といった様な複弦付きのベースですが、これは氏の敬愛する エイブラハム・ラボリエル(シニア)所有のヴァレー・アーツのベースにその原型があるのだと思います。複弦付のベースはこの他にも、リッケンバッカーや M.V.ペデュラ、ヘイマー等が有名ですが、ただ「やってみた」的なものが多く、強度だけでなくプレイヤビリティまで追求された楽器はあまり多くありません。その点、チューンは本当によく研究されています。「意外と弾ける」と「弾きやすい」には非常に大きな隔たりがあるものです。複弦ベースの場合、それぞれのイントネーションだけでなく、主弦と複弦の距離、主弦と複弦の高さの差、が非常に重要です。質的にも時間的にも、ものすごい量の トライ・アンド・エラーがあったであろうと思います。無理なく演奏出来る最適解は多分これで、これ以上弾き易くすることは、おそらく難しいのではないか、そういう領域にあると思います。
これは鳴瀬さんとの長年にわたるコラボの成果であり、氏の楽器の経年変化とその対策までもが、反映されているのだと思います。複弦ベース弾くならチューン一択と言って良いでしょう。
本機は、ピックアップ・フェンスの取付痕が目立ちますが、そこ以外は小傷程度の良好な個体です。各部調整機構も機能します。ネックの状態もまずまず良好。PU は EMG45J x2 で、コイル位置をフロント側に寄せる為にリバースマウントされています。そしてプリアンプは、基本オリジナル通りですが、電子部品をより良いパーツに載せ替え、文字通り"チューンナップ" が施されています。
結果、ものすごいハイスピードな複弦ベースに仕上がっています。見た目と音色がかなり一致している楽器です。
弦は現在、主弦はエリクサーで、.040 .060 .075 .095 .120 複弦はギター弦で、p.018 .024 .032 .040 .050 が張ってあります。少々価格はするものの、純正セットがお薦めになります。
非純正ソフトケース付属。