MUSIC MAN StingRay VT
- 販売価格(税込):
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330,000
円
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ベース
70年代から80年代、90年代と、日本の会社は海外ブランドの輸入代理店になると、何故かそのブランドの日本製を作りたがった!フェンダーはもちろん、G&L もそうでしたし、シェクターやトム・アンダーソン、サドウスキーなどもそうでした。アレンビックやケン・スミスのようなハイエンド・ブランドにも日本製廉価ラインナップが存在した時期がありましたし、中にはセイモア・ダンカンや、ヴァンザンドのような本体作っていないブランドまで、ギターを作ってしまう事例もあり、こうした現象には、何か名前があっても良いほどです(笑)。
こうしたライセンス品が利潤を生んだことは確かでしょうし、エンドユーザーの裾野を広げる効果もあったことでしょう。兎にも角にも、そうしたニーズがあるくらい、当時はギターが売れていたという証でもあります。
日本製のギターの品質の向上にも幾分寄与した部分もあったものと思われます。
長らくミュージックマンの輸入元だった 神田商会 においても、当然その流れにあり、と言うよりはむしろ牽引していて、ミュージックマンのライセンス商品の企画は比較的早い段階からあったものと思われます。両社の関係は非常に深く、日本のマーケットに合わせてGreco製のトレモロ・ユニットを搭載したコラボ・モデルがあったりしたほどで、ライセンス・モデルは時間の問題だった筈です。しかし実際には、アーニー・ボールによるミュージックマンの買収やそれに伴う仕様変更などが重なったためか、なかなか実現することはありませんでした。
待望のライセンス・モデルは、1996年に「スティングレイEX」として満を持して登場することになるのですが、その前に、あるいはほぼ同時に「スティングレイVT」としてごく少数、世に出たモデルがあり、それが本機です。
最新の仕様に準じた「EX」に対して「VT」はヴィンテージ・パーツが多数投入されました。(VTとはヴィンテージの意。)これらはアーニーボールの買収前からの企画の為にストックされていたパーツ群であり、「EX」を軌道に載せる意味でも、早々に処分すべき余剰在庫部品だったと考えられます。かくしてヴィンテージ風にあつらえた「VT」が登場しました。総数は不明ですが、余剰部品が尽きるまでですので、多くても数ロッドで終わったろうと思われます。
主要ハードウェアはほぼヴィンテージで、79年~83年あたりの仕様となっています。もし、ヴィンテージのトラスロッドがあれば、ルックス的にはほぼ完璧だったのですが、ここは一般的にワンピース・メイプル・ネックの手法で製作されていて、それがこの「VT」の一番の特徴になっています。ヴィンテージのトラスロッドは、実はミュージックマンの最大の弱点で、効きが悪いものが大半でしたので「VT」の方がネックの素性は良いと考えられます。事実この個体は非常に良いサウンドに恵まれていました。優れたネックという意味では、「VT」は、オリジナルを凌ぐポテンシャルがあったとも言えなくもないかもしれません。
この個体については、ヴィンテージと見誤るほどの貫禄があり、トップコートの劣化の進んだルックになっています。ただしボディ外周のRはヴィンテージより小さく、オリジナルよりやや角張った見た目です。コンターのあるボディは、アーニー以降っぽいルックスで、80年代半ば風ですが、裏通しの79年っぽいブリッジが付いています。打刻されたシリアル的にも79年辺りになっていました。PU とエレクトロニクスは、83年辺りで、ポット・デイトもそのような感じです。
ネックの精度の高さは前述の通り。ボディも同様にかなりカッチリ仕上がっている印象です。フレットやナットがオリジナルであるか否かの判断はつきません。いずれにせよ、クオリティは十分であり、現状コンディションは良好です。
神田商会のミュージックマンに対するリスペクトに溢れた仕上がりであり、楽器は単なるビジネス以上の畏怖の念を感じさせるものになっていました。レオ・フェンダーという人に対するそれであったと考えれば、納得のいく話です。
真面目だったね、日本人!と今回、この楽器で改めて思いました。
良い楽器です。オススメ!
非純正ソフトケース付属。